昨年末、原稿やらなんやらでバタバタで、神保町シアターの成瀬巳喜男特集には全く行ける気配がなかったんですが、未見のやつ一本くらい行かないと爆発しそうだ!ムキーーッ!クソ!行ってやる!バカめ!! となって行ってきました。
といってもどう考えても行けて一本。どれか観てないものをと思って熟考に熟考を重ね、『噂の娘』(昭和10年/主演:千葉早智子)をチョイス。渾身の一本に胸躍らせて久々に神保町シアターに向かったのでした。
酒屋の一家の話ですが、登場人物それぞれの人物造形に厚みがあって、つまり誰もがいろんな面があって、面白く観てました。そして半分くらい行ったところで、私は気がついたのでした。
観たことあるわ、これ‥‥
観たことあるやるせない結末で映画は終わり、私もやるせなく師走の神保町を後にしました。やるせなすぎて帰り道を間違えて更にやるせなくなりました。
まあそれでも観れてよかったですけど。