夫のちんぽが入らない

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 映画『のぼる小寺さん』、思い出して反芻してますが、ファーストカットよかったなあ。あの画角で始まるのがすごくよかった。始まった瞬間、いいぞこれ!って思ったなあ。そしてラストカットもよかった。最高のラストカットだった。

てなこと考えつつ、こだまさん×ゴトウユキコさんの『夫のちんぽが入らない』5巻を買いました。完結巻。

 生きるって大変だ。

 懸命に生きている人にエールを送る‥‥と言うは易いが、本当に説得力をもってそれを描くのはとても難しくとてもきつい作業です。それが届かない人もいるでしょう。でも諦めない強さと痛みに打たれました。すごい。面白かったです。

 

 

 ドニ・ラヴァンのインタビューが載っていると人に教えてもらい、ミシェル・ピコリの追悼記事でと聞いて、ええっミシェル・ピコリ亡くなったのか!とまずそこに衝撃を受けつつ、キネマ旬報7月上旬特別号買いました。ミシェル・ピコリ亡くなったのか‥‥

 共演した二本のカラックス作品『汚れた血』『ホーリー・モーターズ』での思い出を語っていました。『汚れた血』観直したい。

 

 キネ旬のその号は巻頭に「2000年代(2000-2009)外国映画ベスト・テン」というのをやってました。評論家やライターといった人たち94名が2000~2009年に初公開された外国映画を対象に〈私の好きな10本〉を挙げて、その集計でベストテンを決めていたんですが、カラーページで紹介されてるベスト16のうち私は5本くらいしか観てませんでした。駄目だ、全然なんにも観てないわ、俺。

 しかし、それはそれとして、ひとつ納得がいかないことがあります。

 誰一人ニール・ジョーダン『オンディーヌ 海辺の恋人』を挙げていないじゃないかー! あんなに面白いのに!!

 『オンディーヌ』は日本劇場未公開ではあるけれど(DVDリリースのみ)、2009年のアイルランド映画。ベストテンのアンケート集計方法の項には「日本国内ではなく、製作国における初公開年。日本劇場未公開作品も含みます」とあるのに! みなさん、ちょっとこの傑作を忘れてやしませんかっ!?

 

 ‥‥と、ここまで書いてから『オンディーヌ』のWikipediaページをよくよく見ると、製作国はアイルランドで、公開はカナダ2009年9月14日(トロント国際映画祭)、アイルランドは2010年3月5日とある。

 ‥‥え?

 製作国アイルランドでの公開は2010年だから‥‥対象外‥‥てこと?

 ‥‥対象外‥ だった‥‥ のか‥‥‥

 

 失礼しました。m(_ _ ;)m

 

 でもこれ十年後に2010年代の同じ企画やってもオンディーヌは忘れられてそうで嫌だなぁ~。

 あと、94人中2人だけ私の好きなシドニー・ルメットの『その土曜日、7時58分』を挙げていて、ちょっと嬉しかったです。